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タニシインフォメーション vol.285 2023年8月号掲載
夏期のカルガモ

2023.6.27. 安芸津町高野川河口
カルガモ
東広島市の八本松町は今も開発が進んでいる。そのため野鳥がやってくるのがめっきり減少した。安芸津の高野川河口に行けばきっと何かに会えるのではないかと、6月の終わり頃に出かけて行った。
河口は潮が引き岩やその先に砂地が広がっていた。一見何もいないように感じたが、よく探すと、川の流れが海にそそぐあたりにカルガモ2羽が水の中で身繕いしている。さらによく探すと、干潟に11羽もいて、みな眠っているようだ。湾の奥の方に目をやると、遠くの方にカワウが3羽いるのみで、期待したカモメ類もいない。
カルガモは雌雄どちらも同じ色彩で区別ができない。大きさはカモ類の中では大きい方だ。頭から背中、体全体が黒褐色で、鼻先から目にかけて黒褐色が目立ち(過顔線)、目の上の眉斑ははっきりしている。嘴は黒く先の方に黄色い斑点がある。足はオレンジ色をしている。あまり鳴かないがたまにグワッと鳴く。
カモ類のほとんどは春になると北の方に帰っていく。カルガモもほとんどは北へ帰るが一部残るものがいる。そうして、日本で子育てするものもいる。しかし、日本に残るものは少ない。暑い日本で夏を過ごすのは大変だろう。最近は真夏日が多くなり、酷暑を乗り切るのは極めて強い体力が必要となろう。
文・写真:理学博士 新名俊夫
2023年7月 記
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